お子さんの少年野球を応援するお母さんお父さん、高校や草野球で裏方としてチームに貢献するマネージャーさんやスコアラーさん、いつもチームのためにごくろうさまです!
今日はちょっと番外編気味の[観戦編]として、先日明治神宮野球場で行われた「日本生命セ・パ交流戦、千葉ロッテマリーンズ対東京ヤクルトスワローズ」の試合を観戦しつつ、現場でスコアをつけてきたレポートをお送りします。
勝敗ももちろん大事ですが、打者とバッテリーによる一球ごとの試合展開を、スコアパッドを通じて自分の手の中に「記録」として残していく喜びは、本当に格別なものがあります。
そんな楽しみを満喫するための「球場観戦時のスコア記載の極意やコツ」を、【スコアパッド観戦五か条】としてまとめてみます。
一、配球が見えやすい場所に席を確保すべし
実際の観戦時にはさまざま事情があると思いますが、いざスコアをつけるとなれば、バッターボックスで起こる一球ごとのドラマを見逃すわけにはいかないでしょう。
そのため、もし可能であればバックネット裏近くで、最低でも内野席での観戦がスコアパッドを付ける際のセオリーと言えるかと思います。
特に、ピッチャーとキャッチャーによって編み込まれるような「配球の読み」といったところまで、奥深く観察するようであればなおさらです。
ホームランボールはおろか試合前のサービスボールや、ファールボールでさえ飛んで来ることは稀な席であれば、一球ごとの配球や球速に、より集中してスコア付けに没頭できること請け合いです。
一、イニング間の「ストライク率」を記録すべし
いざ試合が始まると、選手たちの一挙手一投足に胸が高鳴るわけですが、スリーアウトチェンジによる好守が入れ替わるタイミングで、リザルトはもちろんピッチャーによる投球に即した「ストライク率」もつけてみましょう。
ストライク率とは文字通り、そのイニングにバッターに対して投じた全ての投球数で、投じたストライクの数を割るという計算式で求めるができる確率のことです。
この値が「65%」を越える場合には、ストライク先行でピッチングを組み立てていることができると言えますし、逆に「50%」を下回るようであれば、不必要な投球数の過多やフォアボールにも直結することにもなるため、試合展開が微妙に変化を見せてくる兆しを、グラウンドの選手の状況からだけではなく、スコアの上からも敏感に捉えることができるようになります。
ただし、ストライク率が高くても逆に安打やホームランなどの打撃結果に結びついてしまう場合も実はあります。こうした際は「置きにいった球を痛打される」や、「投球が真ん中に集まってしまう」といった、連打や長打を浴びる傾向にもなっていると見ることもできます。ストライク率は高くてもイニングを重ねるごとに、疲れで球威が衰えたきた兆しと見ることもできるので、投手交代のタイミングなど、同じように試合展開に影響を与える場面をいちはやく把握できるといった意味でも、より深く試合を楽しむ手助けとなります。
一、所用は7回裏のイニング間を狙うべし
いささか冗談にも思われがちですが、スコアはすべての投球や打球の記録があってこそ成立するものです。そのため、試合途中の休憩はできるだけ短時間で済ませたいものです。
この場合、うまく活用したいのが7回裏、ラッキーセブンの本拠地チームの特別な応援のタイミングです。通常のイニング間とは違って、比較的長い時間が取られる上に、他の観客が応援に夢中になっていることもあり、比較的いろいろな場所が空いており、スムーズな休憩をとることができるため、うまく活用するのがよいでしょう。
一、公式記録にとらわれ過ぎないようにするべし
一見して矛盾したことのように思えるかもしれませんが、公式記録員によるプロ野球のスコアはあくまで、「公式な記録として残すためのもの」であり、もちろんそれには同じスコアをつけるスコアラーとして、最大の敬意を払うべきなのは言うまでもありません。
ですが、あくまで観戦でつけているスコアについては、公式記録をただ残すためではなく、自分自身の観戦を楽しむために行うことが最優先と思っています。
もちろん、ストライクやボールの投球、アウトやセーフといったプレーなど公式なルールもと、審判がジャッジを下す裁定について、正確にスコアに記載するのは鉄則中の鉄則ですが、特に公式記録員が判断して初めて成立する「ヒットかエラーか」「ヒットかフィルダースチョイスか」という微妙なプレーについては、審判の判断は介さずに公式記録員が裁定することで、記録として残っていくものです。
そのため、例えばエラーとして記録されたプレーが、もし自分自身が内野安打などで「ヒットだ」と思う場合には、迷わず自分の判断に従ってスコアを付けるべきだと考えています。これは、応援チームへの贔屓の引き倒しといったような意味とはまったく違って、前述した通り自身が楽しむためにつけているスコアであるのが前提なためです。
実際、今回観戦したスコアにおいても、例えばパ・リーグのピッチャーが打席に入って三振を喫する場面がありましたが、スコアパッドではこれは「三振」には数えません。なぜなら、ピッチャーとキャッチャーのバッテリーが様々な思考の末に配球を組み立てて投じた投球によって、普通のバッターから奪った三振とそれとがまったく同質の三振とはとても思えないためです。
同様に、今回ヤクルトスワローズの増田珠選手が放ったホームランをスコアに記録した際にも、本来であれば一塁リザルトの枠には打球方向のみを書き記すのが、公式なスコアの書き方とされていますが、スコアパッドでは打球方向と共にホームランを表す「R」を付記した上、二塁リザルトの枠には「4号」と、通算のホームラン数を合わせて記載しています。これもオリジナルにスコアを楽しむための工夫の一つです。
というのも、公式記録員の記録だけをなぞってスコアを付ける癖を観戦時につけてしまうと、いざ少年野球や草野球などでスコアを付けるシチュエーションになった場合に、直前に起きたプレーがエラーなのかヒットなのか、はたまたフィルダースチョイスなのか、自分で判断できないようになってしまう恐れがあるためです。
上記のようなアマチュア野球の場合には、公式記録員が居る状況などほぼ皆無といっていいでしょう。その際に基準とし、頼りになるのは自分自身がつけたスコアだけです。そうした腕を日頃から磨くという意味でも、常に自分で判断したスコアをつけるのが大切だと考えています。
一、スコアパッドを通じて素晴らしい観戦機会とするべし
ここまでくどくどと書いてきましたが、つまるところ一番大事なことは「スコアをつけることで、より野球というスポーツを楽しく観戦すること」、この一言に尽きると思います。
一瞬一瞬で起きる数々のプレーは、一つも偶然はないというほどにプロフェッショナルの選手が渾身の能力と磨き抜かれたセンスによって生み出されるプレーに他なりません。そうしたプレーの一つ一つを克明に記録し、なにより試合観戦を大いに楽しむための一助として、スコアを記録するという行為があることを忘れてはならないでしょう。
ぜひそうした観点のもと、球場の生観戦でも、あるいはテレビ中継の観戦においても、スコアを付ける楽しみを、ぜひ【スコアパッド】と共に楽しんでもらえたらと思います。

