【WBC2026】ベネズエラ、土壇場大逆転 ― 「イタリア撃破で初のWBC決勝進出」の分岐点は、果たしてどこだったのか!?

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試合結果概要|ベネズエラ 4-2 イタリア

試合は、序盤をイタリアが、中盤以降をベネズエラが握る”名勝負”ともいえる白熱の展開でした。

イタリアは2回にベネズエラ先発カイダー・モンテロの制球難を突き、押し出し四球と内野ゴロの間に2点を先制。対するベネズエラは4回、エウヘニオ・スアレスのソロ本塁打で1点差に詰め寄ると、7回に2死から3連続適時打で一気に逆転。最終的に4-2で勝利し、ベネズエラはWBC初の決勝進出を果たしました。

スコアだけ見るとロースコアの接戦ですが、中身はかなり濃い試合です。イタリアは主導権を握りながら追加点を奪えず、ベネズエラは苦しい時間を耐えた末に終盤で仕留めました。特に6回裏の守り切りと、7回表2死からの集中打が、試合の境目でした。

スコアが動いた場面

まず試合を動かしたのは2回裏のイタリアです。モンテロが制球を乱し、イタリアは満塁の好機を作ると、J.J.ドオラツィオの押し出し四球で先制。さらにダンテ・ノーリの二ゴロ野選の間に追加点を挙げ、2-0としました。イタリアとしては、派手な長打ではなく、相手の乱れを見逃さずに先手を取った形です。

ベネズエラの反撃は4回表。スアレスアーロン・ノラのカーブを捉え、左中間へソロ本塁打。これで2-1となり、試合は一気に緊迫感を増しました。ノラはこの一発以外はよく粘っていましたが、ベネズエラに「まだ行ける」という空気を与えた一打でもありました。

そして最大の山場は7回表です。イタリア2番手マイケル・ローレンゼンが2死までこぎ着けながら、グレイバー・トーレスの四球を起点に流れが変わりますジャクソン・チョーリオの安打で一・三塁となり、アクーニャJr.の内野安打で同点。さらにマイケル・ガルシア、ルイス・アラエスの連続適時打で、ベネズエラは2-4と一気に逆転しました。2死から4連打同然の攻撃で試合をひっくり返した、まさに勝負のイニングでした。

投打のハイライト ― 何が勝敗を分けたか

勝敗を分けた最大のポイントは、イタリアが中盤の追加点機を逃し、ベネズエラが終盤の少ない好機を逃さなかったことです。

イタリアは6回裏、無死から安打と申告敬遠などで満塁の好機を作りましたが、ベネズエラはアンヘル・セルパを投入してこれを無失点でしのぎました。この“耐えた守備”が、その直後の逆転劇につながっています。

打撃面のヒーローはベネズエラではスアレス、アクーニャJr.、ガルシア、アラエスです。

スアレスは反撃の号砲となるソロ本塁打、アクーニャJr.は同点打、ガルシアは勝ち越し打、アラエスはダメ押しの適時打。特に7回は、スター選手の一発ではなく、2死からのつながりで試合を決めた点に強さがありました。ベネズエラは8安打、イタリアは5安打。長打力だけでなく、得点圏での対応力にも差が出ました。

イタリア側では、ザック・デゼンゾが2安打1得点と気を吐きましたが、打線全体では5安打2得点止まり。序盤の押し出しや内野ゴロで点は取れたものの、相手を突き放す一打が出なかったのが痛かったです。勝てる流れを作りながら、決め切れなかった。そこがこの試合の本質です。

両軍のスターティングオーダーと打席結果のまとめ

ベネズエラ先発オーダー

  1. ロナルド・アクーニャJr.(右)… 5打数1安打1打点1得点
  2. マイケル・ガルシア(三)… 4打数2安打1打点
  3. ルイス・アラエス(一)… 4打数1安打1打点
  4. エウヘニオ・スアレス(指)… 4打数1安打1本塁打1打点1得点
  5. エセキエル・トーバー(遊)… 4打数0安打
  6. グレイバー・トーレス(二)… 2打数2安打、1四球
    走塁・守備交代 アンドレス・ヒメネス … 1打数0安打1得点
  7. ウィルヤー・アブレイユ(左)… 4打数0安打
  8. ウィリアム・コントレラス(捕)… 2打数0安打
  9. ジャクソン・チョーリオ(中)… 3打数1安打1得点

イタリア先発オーダー

  1. サム・アントナッチ(遊)
  2. ジョン・バーティ(二)
  3. ジェイコブ・マーシー(中)
  4. ビニー・パスカンティーノ(一)
  5. ザック・デゼンゾ(指)… 4打数2安打1得点
  6. ジャック・カグリオノーネ(右)
  7. アンドリュー・フィッシャー(三)
  8. J.J.ドオラツィオ(捕)… 押し出し四球で1打点
  9. ダンテ・ノーリ(左)… 二ゴロ野選で1打点

オーダーの意図

ベネズエラのオーダーは、かなり明確です。

1番アクーニャJr.、2番ガルシア、3番アラエスで出塁・機動力・対応力を並べ、4番スアレスで長打を担保する構成。さらに5番トーバー、6番トーレス以下にも勝負強い打者が続き、上位で作って中軸から下位まで途切れない並びでした。実際、この試合では4番スアレスが流れを変え、1〜3番が7回に試合を決めています。打順の設計思想が、最も重要な場面でそのまま機能した形です。

一方のイタリアは、1番アントナッチ、2番バーティ、3番マーシーで機動力とつなぎを重視し、4番パスカンティーノ、5番デゼンゾ、6番カグリオノーネに長打力を託す構成でした。序盤に相手投手の乱れを拾って先制できたことを見ると、狙いは当たっています。ただし、後半に中軸が“試合を決める一打”を出せず、結果としては”作る打線”ではあったが”仕留める打線”にはなり切れなかったと言えます。

これは結果論ではありますが、準々決勝で惜しくも敗戦した日本代表・侍ジャパンにも言えるウィークポイントだったかもしれません。

投手陣の系統と結果のまとめ

ベネズエラの投手リレー

  • カイダー・モンテロ … 1回1/3、2安打2失点、3四球、1奪三振
  • リカルド・サンチェス … 1回2/3、無安打無失点
  • ルイス・アビラ … 2回1/3、2安打無失点
  • アンヘル・セルパ … 2/3回、1安打無失点、2奪三振
  • エドゥアルド・バザルド … 1回無失点
  • アンドレス・マチャド … 1回無失点
  • ダニエル・パレンシア … 1回無失点、2奪三振でセーブ

イタリアの投手リレー

  • アーロン・ノラ … 5回、1本塁打を含む数安打、1失点
  • マイケル・ローレンゼン … 2回2/3、4安打3失点、2奪三振で敗戦投手
  • K.ニコラス … 以降を継投して追加失点を止める

数字面で最も印象的なのは、ベネズエラが先発モンテロの早期降板を受けながら、残り7回2/3をブルペンで2失点のまま押さえ切ったことです。しかも終盤3イニングは走者すらほぼ許さない安定感で、イタリアに反撃の空気を与えませんでした。

継投の意図

ベネズエラの継投は、短期決戦のセオリーを徹底したものでした。
先発モンテロが1回1/3で不安定と見るや、早々にサンチェスへスイッチ。その後もアビラ、セルパ、バザルド、マチャド、パレンシアと、1イニングまたは1局面単位で最適解を当てていく継投でした。特に6回裏の満塁でセルパを投入した判断は、この試合最大級の采配ヒットです。ここをゼロでしのいだからこそ、直後の7回に逆転できました。

イタリアは逆に、先発ノラの出来が良かっただけに、5回で降ろしてローレンゼンに託した継投が分岐点になりました。もちろん、決勝まで見据えてノラを引っ張り過ぎない意図は理解できますし、ローレンゼンも実績十分の投手です。ただ、この日は2死から一気に崩れ、結果としては**「あと1人」から試合を落とした**格好になりました。短期決戦ではよくあることですが、この試合ではそこがそのまま勝敗線でした。

総括

この準決勝は、ベネズエラの「終盤の勝負強さ」と、イタリアの「あと一本の不足」がくっきり出た試合でした。

イタリアは序盤に理想的な形で先制し、6回にも大きな追加点機がありました。それでも仕留め切れず、球場の雰囲気にも後押しされた7回の猛攻に、一気に飲み込まれる形となりました。対するベネズエラは、序盤の苦境を救援陣でしのぎ、少ないチャンスを逃さず4点に変えた。一発の派手さより、終盤の地力とベンチワークで勝ったベネズエラ――そう総括できる一戦でした。

参照:【試合ハイライト】イタリア vs ベネズエラ|2026 ワールドベースボールクラシック | Netflix Japan

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